【大紀元日本5月29日】
http://www.epochtimes.jp/jp/2010/05/html/d57264.htmlより
米国消費者製品安全委員会(CPSC)は25日、
中国製有害石膏ボード(ドライウォール)のメーカーを公表した。これらのメー カーが生産した石膏ボードから放出された
硫化水素は、他国製品の100倍に達すると先月発表したばかりで、住宅所有者や販売業者に対し、中国製石膏ボード を撤去するよう勧告した。
今回公表したメーカーは、ドイツの子会社を含む製造業者の天津可耐福(クナーフ)石膏ボード公司のほか、泰安市泰山石膏板有限公司(山東省)、山東泰和 東新公司(山東省)、山東晨翔石膏建材有限公司(山東省)、北新建材(北京)の5つで、これらのメーカーが生産した米国輸出用の石膏ボードがもっとも有害 だされる。
問題の石膏ボードは2005年から2009年にかけて米南部の住宅建設に多く使用された。空前の住宅ブームとハリケーン「カトリーナ」などの復興で建材が不足したことが要因だという。
しかし後に、
輸入石膏ボードを使用した米国の住宅で、
電気配線やガス管の腐食などのトラブルが多発した上、
悪臭が漂い、目やのどの痛み、頭痛、呼吸障害などの健康被害を訴える住民が相次いだことから、米連邦機関が昨年から本格調査に乗り出した。
石膏ボードの放出成分について米ローレンス・バークレー国立研究所(LBNL)が分析した結果、一部のサンプルから放出された有害な硫化水素は、他国製 品の100倍にも達することが明らかになった。浄化されていない灰が含まれるこれらの中国製石膏ボードは米南部の高温高湿の環境では、硫化水素がより多く 発生し、金属などの腐食を加速させ、人体にも悪影響を及ぼしたと分析した。CSPCはさらに、問題の石膏ボードの撤去と電気回路、ガス管などの交換を勧告 した。
CSPCによると、中国製石膏ボードの被害に関する訴えは現時点で3296件に上り、被害金額は数十億ドルに達した。CSPCは中国サイドに被害賠償を求める方針だが、対応したのはドイツ資本の可耐福石膏版有限公司のみ。
なお、日本の石膏ボード市場は現在吉野石膏とチヨダウーテの2社に集約されており、輸入が少ない上、規制や基準が厳しいため問題になっていない。
(翻訳編集・張YH)
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